この一体型アンプは、一応キットで購入したものですが、実際にはほぼ組み立て済みで届きましたので、すぐに音出しができてラッキーでした。
・AIT一体型アンプの仕様
私が購入したこの一体型アンプの仕様は以下のようになっています。
デジタル入力
同軸デジタル × 1
光デジタル × 1
USB × 1
HDMI × 1
プリアンプ入力
XLR × 1
スピーカー出力 × 1
USB 入力はDDC(combo384)を通って、DACに入力されます。
DAC部はES9018K2Mチップを使っており、FPGAによるAIT独自の高性能ジッター抑圧方式の採用でNBWモードでK2Mチップを安定動作させています。
また、FPGAにより、PCM -> DSD リアルタイム変換を実現しており、変換OFF、DSD128、256、512、DSD1024が切り替えできます。
この機能により、CD音源もCDからリッピングした音源もDSD1024に変換できるので、より滑らかな再生音が得られるようになりました。
DAC出力からパワーアンプ出力まで差動アンプとなっていますので、外来の電気ノイズに強く、S/N的にも有利です。
パワーアンプ出力の電源にリモートセンシングを使うことにより、電源に起因するノイズの影響が抑制されています。
さらに、スピーカーからのリモートセンシング機能も搭載できるようになっており、この機能を搭載することでダンピングファクターが改善され、スピーカーケーブルの違いによる影響をほとんど受けなくでき、再生音が改善されるということです。
私のアンプは当初はスピーカーからのリモートセンシング機能は搭載されていませんでしたが、改造でこの機能を追加したところ、非常に効果がありました。詳細は別記事を参照してください。
プリアンプ部はリモコンによる音量調整機能があり、結構便利です。
・AIT製一体型アンプの音
S/Nが非常に良く、細かな音や静かな音の品質はすばらしいものです。
特に、クラシック音楽ではDSDリアルタイム変換でPCM -> DSD1024とするのがベストだと思います。
DSD1024に変換することにより、音が一段と滑らかになり、楽器の質感やホールの響きもより自然になって心地良く鳴ってくれます。
これだけの音を出せるDACとプリメインアンプが一体になって、30万円程度で購入できるので、コストパフォーマンスが非常に高いと言えます。少なくとも、私がこれまでに使用してきたDACとアンプの組合せの中では最高だと考えています。
・AIT製ES9038PRO DAC
AITでは、ES9018K2Mより高性能なES9038PROチップを採用したDACもリリースされており、気になるところですが、当分の間は予算の都合でES9018K2Mを採用したこの一体型アンプを使用していこうと思います。