こんにちは、ポワロです。
3月31日のNHK「あさイチ」で女性職人が手掛けた江戸切子が紹介されていました。
江戸切子がガラスを使った伝統工芸であることや女性職人さんで活躍されている方がいるということでしたので調べてみることにしました。
江戸切子の女性職人さんの中で、独自ブランドを立ち上げている三澤世奈(みさわ せな)さんが注目されているので紹介したいと思います。
三澤世奈さん(江戸切子作家)の経歴・プロフィール
三澤世奈さんは1989年生まれで、群馬県出身です。
小さい頃から手を動かしてモノを作ることが好きで、自分で人形を作ったり、高校時代にはネイルチップやデコ電(デコレーション携帯電話)をよく作っていたそうです。
そして、自分の作ったモノが両親や友人に喜ばれたりするという経験があったことから、そういう得意なことを仕事にしたいと思うようになったのです。
高校生のときから将来はネイルサロンの経営をやりたいと思っていたので、大学は明治大学商学部に進み、マーケティングや経営等について学びました。
大学では、先生から業種を選択する際に、価格競争に陥りにくいものや高付加価値な商品を提供することが大切だということを教えられたそうです。
それで、自分が目指していたネイルサロンの市場が飽和状態だったこともあり、自分が本当に提供したいのは何かについて考え直してみました。
その結果、自分が本当にやりたいことは「自分の好きなことで人に喜んでもらうこと」だと確信し、ネイリストに限らずもっと広い視野で仕事を探すことにしました。
そんな時に、現在働いている株式会社堀口切子の代表である堀口徹氏が手掛けた化粧品メーカー「ポーラ」の美容クリームの器を江江戸切子で作った商品に出会ったのです。
三澤世奈さんは、その美しさに感動するとともに、伝統工芸でありながら他の分野の商品にもなれる切子の汎用性に可能性を感じました。
そして、本当に自分の進みたい道が見つかったと思い、大学3年生のとき堀口徹氏のところで働きたいと連絡したのですが、当時はまだ人を雇うような状況ではなく、断られたんだそうです。
仕方なくネイリストの道に進んだ三澤世奈さんでしたが、堀口切子のホームページの求人情報を毎日チェックしていたところ「スタッフ募集」を見付けて連絡し、3年越しで入社することができたんです。
一度断られてもあきらめずに、チャンスが来るのを待っていたという三澤世奈さんの執念が実ったということでしょう。
三澤世奈さんの新ブランドSENA MISAWA立上げ理由
江戸切子というのは、そもそもガラスの表面にカットを入れる技術のことで、天保5年(1834年)に始まったとされています。
日本では、明治時代にヨーロッパのカットグラスの技法が伝わって、近代的な技法が確立しました。
江戸切子の定義として、以下の4つの条件が揃っていることが必要です。
- 素材がガラスであること
- 手作業で作られていること
- 主に回転道具を使って作っていること
- 東京近郊で作っていること
江戸切子はデザインや色の指定はありませんので、自由度が高いということが魅力です。
三澤世奈さんは趣味で吹きガラス制作を習っていて、好きな作品を作っていたのですが、親方の堀口徹氏からの提案で、2019年7月にブランド「SENA MISAWA」を立ち上げました。
このブランドの特徴として、今までの切子にはなかった不透明な色合いや、すりガラスのようなマットな質感を取り入れた作品を作っています。
ブランド名を自分の名前にしたのは、自分が心地良いと感じる気持ちを共有したかったからだそうですよ。
親方から教わったことは、必ず後輩弟子に伝えるようにして、技術伝承を行っています。
SNSも積極的に使って情報発信し、江戸切子に興味を持つ人を増やしていくことで、恩返しをしていきたいとも思っているそうです。
三澤世奈さんのブランドSENA MISAWA商品の通販
三澤世奈さんのブランドSENA MISAWA商品はオンラインショップで購入できます。

受注生産のため、納期は3か月~6か月はかかるそうなので、気長に待つ必要があるみたいです。
商品としては、CUP(ぐいのみタイプ)とGLASS(背の高いタイプ)のカテゴリーのものがラインアップされています。
インスタグラムにも、写真がいろいろアップされていますね。
堀口切子の工房直営オンラインショップもあります。
まとめ
今回は、江戸切子の女性職人で独自ブランドを立ち上げて人気のある三澤世奈さんについて調べてみました。
本当に自分の好きなことを仕事にできるということは幸せだと思います。
職人の世界は一生修行のようなもので、終わりがないのだと思います。
習得した伝統技能を後輩に教えたり、情報発信して興味を持ってくれる人を増やすことで、180年以上の伝統のある江戸切子を廃れないようにしていってほしいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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