こんにちは、ポワロです。
2022年5月21日の満天☆青空レストランで宮崎県延岡市の養殖サクラマスが紹介されました。
サクラマスという魚は渓流魚として知られるヤマメのうち、河川から海へ下り、海を回遊して成長してから再び川をさかのぼって産卵するものを、生涯川で過ごすヤマメと区別して呼ぶ名称なんだそうです。
今回は番組で紹介された宮崎の養殖サクラマスはどのようにして生まれたのか、美味しさの理由、ブランド化戦略、購入方法等について調べてみました。
宮崎の養殖サクラマス生みの親は大学生!
サクラマスの日本国内の主な産地は北海道、青森、山形、新潟などの北国で、桜が開花する頃に漁獲され始めることからサクラマスと呼ばれるようになったそうです。
もともと川魚であるヤマメのうち、銀化(ぎんけ)という変態によって海でも生きられる体になって海に降りたものがサクラマスなのですが、北海道などの北国のヤマメは銀化率が高いのに対して、九州ではほとんど銀化せずヤマメのまま河川にとどまります。
天然物のサクラマスは漁獲量が減る高級魚なので、養殖が各地で進められています。
そのような中、九州では宮崎県で初めてサクラマスの養殖を事業化することに成功しました。
宮崎大学農学部の内田勝久教授は、2012年から地元の養殖業者と協力してサクラマスの養殖に関する技術開発に取り組んでいました。
ヤマメが海に降りると体が大きくなる特性を生かして、海上生け簀で育てる試みです。
2017年に内田教授の教え子である上野賢さんが、学内のビジネスプランコンテストへの応募をきっかけにベンチャーの株式会社Smolt(スモルト)を立ち上げました。
「Smolt」というのは、サクラマスの体が銀色に変化する銀化現象の学術用語だそうです。
スモルト社で開発した養殖方法は、「循環養殖」と呼ばれ、海上の生け簀(いけす)で育てた養殖サクラマスを淡水の水槽に移して採卵し、ふ化した仔魚を再び養殖する手法です。
宮崎の養殖サクラマスの美味しさの理由やブランド化
宮崎のサクラマス養殖は海水中で4か月ほど育て、体重が70gから700gへと10倍近くに大きくなります。
ヤマメに比べるとサクラマスは脂ののりがよく、美味しいといわれます。
また、生活習慣病に良いといわれる不飽和脂肪酸(DHA、EPAなど)の含有量もヤマメに比べて多くなっています。
天然のサクラマスは生食されませんが、養殖サクラマスはアニサキス(寄生虫)がいないため、お造りやお寿司としても食べられるという特長があります。
海上から淡水水槽に戻して成熟したメスから採れる卵は、黄金色をしています。
この卵も魚肉とともに商品価値が高く、「つきみいくら」という名称で商品化しています。
また、海で育てた養殖サクラマスを「みやざきサクラマス」と名付けて地域ブランド化しています。
宮崎の養殖サクラマスの購入方法
Smolt Shop(Smolt公式通販サイト) https://smolt.shop/
では、以下のようなサクラマス商品を購入できます。
・本桜鱒|桜鱒の桜葉締め
・本桜鱒とドライトマトのチーズグラタン
・つきみいくら
また、つきみくらについてはSmolt Shop以外に、
・百貨店のお歳暮カタログまたはネットショップ
(大丸松坂屋、東急百貨店、宮崎山形屋)
・ふるさと納税(宮崎市および延岡市)
でも購入できます。
まとめ
今回は、青空レストランで紹介された養殖サクラマスがどのようにして開発、事業化されたのか、美味しさや特長、ブランド化、購入方法等について調べてみました。
ベンチャー企業Smoltの上野賢さんは岩手県釜石市の出身ということで、生産力や商品力を上げて、将来は岩手県を含む他県にも展開したいと考えているそうです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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