こんにちは、ポワロです。
1月25日のフジテレビ「セブンルール」に美術教師でアーティストの末永幸歩(すえなが ゆきほ)さんが出演します。
末永幸歩さんは、学校教育現場だけでなく企業にまで枠を広げて「アートを通してものの見方を広げる」ことに主眼をおいた授業を行っています。
今回は、末永幸歩さんのアート思考授業がなぜ注目されているのか、著書やセミナーが大人気な理由等について調べてみました。
末永幸歩(美術教師)さんのアート思考授業は何故注目される?
末永幸歩さんは東京都出身。
曾祖父は彫金家、祖母は七宝焼・彫金家、父はイラストレーターというアーティスト家系で育ちました。
武蔵野美術大学造形学部を卒業後、東京学芸大学大学院教育研究科(美術教育)を修了。
東京学芸大学個人研究員として美術教育の研究を行いながら、中学・高校の美術教師として教壇に立ってきました。
美術教師として最初に中学で教えた時に、生徒たちにアンケートを取ったところ、美術を苦手とか嫌いという回答が多いことに驚いたそうです。
小学校では図画工作は人気教科なのに、何故中学では嫌いや苦手な生徒が多くなってしまうのかということに疑問を抱いたのです。
そして、美術の教え方として、作品の作り方の基礎を教えることや過去の芸術作品についての知識を学ばせることに重点が置かれていることにについて違和感があったそうです。
つまり、一つの正解があって、それを教えようとしていることに違和感や疑問を感じたのです。
末永幸歩さんが学んだ武蔵野美術大学では、アートとして実際に絵を描いたりモノを作ったりすることと、アートを通して日常や世界を捉えたり思考したりする哲学的なことをすることという2つのことを学んだのですが、後者の方をやっている学生が多かったそうです。
末永幸歩さんは自らが美術教師として感じた疑問や違和感を原点として、試行錯誤しながら自分がやりたい授業を作っていった結果、たまたまできたのが「アート思考」だったのです。
そして、中学生に対して実際やってきたことを本にまとめたのが、”「自分だけの答え」が見つかる13歳からのアート思考”でした。
この本は、「アート思考」をタイトルにしているのですが、末永幸歩さんは「アート思考」という言葉も知らなかったそうです。
ところが、「アート思考」というタイトルのおかげもあって、この本はビジネス書としても多くの人に読まれるようになり、著者自身も驚いているということです。
もともとアート思考を大人に広めようと思って書いた本ではないのですが、自分の生き方や仕事に生かそうと考える読者と大変わかりやすい現代アートの本と捉える読者の2つのタイプの読者にヒットしたというわけです。
末永幸歩さんの著書やセミナーや講演が大人気な理由
新型コロナウィルスの流行や脱炭素社会への対応等変化の激しい現代において、新しいものが次々生み出されていますが、これまでの常識にとらわれない考え方が必要になってきています。
そこで、注目されているのがアート思考で、ビジネスにおいてもイノベーションに役立つとして注目されるようになりました。
ビジネスの世界でアート思考が必要とされている理由として、以下の3つが挙げられます。
(1)AIに代替されない思考である
ビジネスで従来重視されてきたロジカル思考は問題解決のために大切な方法ですが、この方法はAIによって代替されやすいという欠点があります。
(2)変化を作り出す(イノベーション)可能性を秘めている
アート思考は常識や既成概念にとらわれず、自分の思考によってアイデアや発想を生み出すので、イノベーションにつながる可能性を秘めています。
(3)欧米ではアートがビジネスマンや経営者にも重要
欧米の経営者のようなエリートは、アイデアを改善したり、経営哲学を深めたりするためにアートにより美意識を鍛えることを重視しているようです。
詳しいことは、下記の本に書かれていますので、興味のある方は読んでいただければと思います。
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?経営における「アート」と「サイエンス」(光文社新書)
このように、ビジネスにおいてアート思考が必要とされるようになってきたタイミングで、末永幸歩さんの著書(「自分だけの答え」が見つかる13歳からのアート思考)が出版されたため、学校関係だけでなく企業でも講演やセミナーの依頼がどんどん来るようになったのだと考えられます。
まとめ
今回は、末永幸歩さんのアート思考授業がなぜ注目されているのか、著書やセミナーが大人気な理由等について調べてみました。
アート思考を身に付けても、それをビジネスや生活にすぐに活かしていくのは難しいのかもしれません。
しかし、中学生の頃から「自分なりのものの見方をして自分だけの問いや答えを創り出す」というアート思考の授業を受けていれば、社会に出てからも大いに役立つと思います。
なぜなら、社会に出ると、正解がある課題というものはあまりなく、自分で納得できる答えを見つけ出すことが要求されるからです。
そういう意味で、末永幸歩さんのアート思考の授業が広く行われるようになれば、社会人になったときにアート思考を使うことが自然にできるようになるのではないでしょうか。
私が学生時代には、残念ながらそのような美術の教育を受けることはありませんでしたので、うらやましく思えます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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