別の記事で、USBアイソレータのことを書きましたが、
今回JS PC AudioからUSBアイソレータUSB-029H2-RPを入手して試してみました。
このUSBアイソレータはUSB2.0 High Speed(480Mbps)に対応しています。
製造元はヒューマンデータという会社です。
USBアイソレータUSB-029H2-RPの機能
USB-029H2-RPはUSBインターフェースを絶縁するアダプタです。
USB2.0のHigh Speed、Full Speed またはLow Speedに対応しています。
スイッチによりホスト側、ターゲット側それぞれの信号GNDとFG(フレームグランド)の分離または接続、ホスト側とターゲット側間のFGのみを分離または接続することができます。
ホスト側をパソコンやネットワークトランスポートの出力等に接続します。ターゲット側をUSB DACやUSB DDCに接続します。
メーカーであるヒューマンデータのホームページにはUSB-029H2という製品も載っています。
USB-029H2-RPがUSB-029H2に対して優れているのはリピーター機能が追加されていることです。そのため、型番に-RPが付いています。
リピーター機能とはどういうものかを以下に説明します。
USBケーブルを延長したり途中でアイソレータやコネクタを経由することによりUSBの信号波形が劣化しますが、途中でUSB信号を再生成(リクロック)することで波形を整形することができます。USB-029H2-RPにはこの回路が内蔵されています。
そのため、USB-029H2-RPの方がジッターが少なくなっています。
メーカーのヒューマンデータからリピーター機能について以下の補足説明がありました。
USBハブにもこの機能が備わっていますが、USB-029H2+USBハブのシステムをまとめた製品がUSB-029H2-RPと思って頂ければわかりやすいです。
USBの転送方式でバルク転送では再送処理があるため、USB-029H2でも良いかと思いますが、アイソクロナス転送は、エラー時の再送処理がないため信号品質が良いUSB-029H2-RPを推奨いたします。
USB-029H2-RP使用で期待される効果
USB-029H2-RPの出荷時設定では、ホスト側とターゲット側それぞれの信号GNDどおしとFG(フレームグランド)どおしが分離されています。
グランド接続を分離することにより、ホスト側とターゲット側の間での電気ノイズの伝達を防ぐことが期待できます。
USB-029H2-RPのパッケージ構成
製品を1式購入すると、以下のものが箱に入って送られてきます。
USB2.0アイソレータ・リピート機能内蔵(USB-029H2-RP) 1個
USBケーブル(1.8m) 1本
ACアダプタ(DC5V 2A) 1個
マニュアル 1冊
ユーザー登録はがき 1枚
USB-029H2-RPの効果を確認
ホスト側をネットワークトランスポートsMS-200に付属のUSBケーブルで接続します。
ホスト側のコネクタはUSB-Bコネクタ、ターゲット側のコネクタはUSB-Aコネクタです。
ターゲット側とAITのDAC、プリ、パワー一体型アンプのUSB入力とを市販のUSBケーブルで接続します。
USB-029H2-RPのスイッチ設定は出荷時のままです。
この状態で、オーケストラ、ピアノ、オペラ等聴きなれた曲をいろいろと聴いてみましたところ、以下のような感じに変化しました。
①バイオリン等の弦楽器の弱音部のみずみずしさ、生々しさ、美しさが一段と良くなりました。聴いていて、うっとりとするような感じですね。
②ノイズが減ったためか、楽器が鳴っていないときの静かさが更に良くなっています。
③楽器が空間に響く感じ(余韻)がすばらしいです。
AITのDACのUSB入力は基板上に絶縁回路が入っているので、USBアイソレータを追加しても効果がないのではないかと心配していましたが、十分効果が感じられました。
USB-029H2-RPを入れたほうが明らかに良いので、このまま使用することにします。
今回はDACとの接続部分を試しましたが、USB接続のハードディスクとの間にUSBアイソレータを入れても効果があるかもしれません。USB接続のCDドライブでリッピングするときにUSBアイソレータを入れたら効果があるのかについても試してみたいですね。
USB-029H2-RPはアマゾンでも購入できます。USBノイズ対策として有効ですので、試してみてはいかがでしょうか?