・ネットワークプレーヤーsMS-200のUSB空き端子のノイズ対策
現在使用しているSOtMのネットワークプレーヤー(ネットワークトランスポート)sMS-200には3つのUSB Aタイプコネクタがあります。
そのうちの1つはオーディオ出力専用です。DACにUSB接続する場合にはこのコネクタとDACのUSB入力コネクタをUSBケーブルで接続します。
USBケーブルもオーディオ用のものが多種類販売されていますが、ノイズ対策がしっかりされているタイプを選ぶべきでしょう。
他の2つのUSBコネクタはデータ入出力用で、ハードディスクやUSBメモリと接続することが想定されています。この2つのUSBコネクタは使用していないので、空き端子となっており、ノイズを拾ったり、ノイズをまき散らしたりするので、ノイズ対策としてJS-PC AudioのUSBターミネータUTX1を挿入して効果を確認してみました。
この2つのUSBコネクタは上下に隣接して配置されており、UTX12個をそのまま挿入しようとすると、無理やり挿入すれば刺さらないことはないですが、コネクタと基板にストレスがかかりそうなので、無理と判断しました。
そこで、1個のUTX1はそのまま空きUSBコネクタに刺し、もう1個はUSB中継ケーブルを使って接続してみます。
USB中継ケーブルとして、あまり長い線長のものは避けたいので、10cm~15cm程度のものを選びました。具体的には、Kakomui USB3.0 L型ケーブル X000JR31MNで、アマゾンで購入しました。
・視聴用音源
視聴用の音源としては、CDからリッピングしたFLACファイルをいくつか用います。
ピアノ:アレクシス・ワイセンベルク The Champagne Pianist
Beethoven Piano Sonata No.14
オーケストラ:オーマンディ フィラデルフィア管弦楽団
チャイコフスキー くるみ割り人形
ケルテス ウィーンフィル モーツァルト 交響曲第39番
・視聴結果
sMS-200の空き端子(下側)に1個のUTX1を挿入した状態での試聴
全体的にS/Nが良くなったことがはっきりわかります。
UTX1を挿入しない状態に比べてアンプの音量レベルを2レベル(40→38)下げて音量的にちょうどよい感じです。
楽器の音の質感がより自然になりました。
バイオリンの音は一段と滑らかになります。
オーケストラの各楽器がよりクリアに聞こえ、音の分離と重なり合いが美しいです。
ピアノも1音1音がクリアになり、強奏時にペダルを踏んだときでも濁りが少なく感じられます。
sMS-200の空きUSB端子(下側)に1個のUTX1を挿入し、上側の空きUSB端子に中継ケーブルを介してもう1個のUTX1を挿入した状態での試聴
ワイセンベルクのピアノの音にクリアさに加えて柔らかさが出てきたように感じます。
オーマンディのくるみ割り人形では、UTX1が1個のときに比べて、以下のような変化が感じられました。
・一段とS/Nが良くなった。
・バイオリンの音がさらに滑らかになった。
・全体に音に厚みが出てきます。
・木管楽器(オーボエ、クラリネット等)の質感がさらに自然になった。
・中低音がよりしっかり出ているように感じられる。
ケルテスのモーツァルト 交響曲第39番については、以下のような変化が感じられました。
・オーケストラの音にさらに厚みが出てきます。
・ホールの響きがより一層クリアになります。
・ディテールがよりはっきりと聞こえます。
・バイオリンの音が滑らかで、スカッと伸びきった感じがすばらしく、気持ち良い。
効果まとめ
結論から言いますと、UTX1を外した元の状態では聴く気が起きなくなってしまいました。
UTX1を1個だけ接続した場合でも音質はかなり改善されますが、2個接続した場合にはさらに良くなります。
ということで、UTX1を2個接続した状態で使用していくことにしました。