1月4日のNHK総合「プロフェッショナル 仕事の流儀」に雑誌ハルメク編集長の山岡朝子(やまおか あさこ)さんが出演します。
雑誌「ハルメク」は1996年に創刊された雑誌「いきいき」が2016年4月に名称変更されたものです。
雑誌名変更とともに発行する「いきいき株式会社」の会社名を「株式会社ハルメク」に変更しています。
雑誌名を変更した理由としては、
・高齢化社会の進展にあわせて、シニアマーケットが急拡大し、シニア向け事業を展開する企業が急増したこと。
・その中で「いきいき」という名前のついた商品・サービスも数多く見受けられるようになってきたこと。
が挙げられています。
要するに「いきいき」という名称では競合商品・サービスとの差別化が難しいので、思い切って雑誌名・会社名を一新したということです。
そして、ターゲットをシニア女性に絞り、いつまでも新鮮で前向きな気持ちを持ちながら生きていてほしい、そんな女性を応援し続けたいという思いを「ハルメク」という名前に込めたのです。
今回は、この雑誌「ハルメク」の編集長として2017年にヘッドハンティングされ、販売部数を約2年で2倍以上に増やしたという山岡朝子さんについて調べてみました。
山岡朝子さんの経歴や家族
山岡朝子さんは大阪府出身で、大阪大学文学部英文学専攻を卒業後、1997年に「主婦と生活社」に就職しました。
主婦と生活社時代には、雑誌「すてきな奥さん」、「CHANTO」などのライフスタイル系雑誌の編集長を歴任しています。
雑誌名・会社名を変更した「ハルメク」に2017年に入社しました。
「ハルメク」側からお誘いがあったときに、長年勤めてきた「主婦と生活社」の競合になるような会社には移りたくないと思い、迷ったそうです。
しかし、
・雑誌「ハルメク」は書店には並ばない定期購読専門誌なので、主婦と生活社の雑誌と直接競合することはないこと
・「ハルメク」では雑誌出版だけでなく、通販、WEB、イベント、実店舗などの事業もやっていることに魅力を感じたこと
という理由で、「ハルメク」への入社を決断したということです。
山岡朝子さんの家族は夫、男の子との3人暮らしだそうですが、詳細は公開されていません。
山岡朝子さん(雑誌編集長)がハルメクを復活させた秘密とは?
「いきいき」から「ハルメク」へ名称変更したとはいえ、それだけで雑誌の売上げが伸びたわけではありません。
山岡朝子さんが長年「主婦と生活社」で積み重ねてきた編集者としての経験が、ハルメクを復活させたのです。
ハルメクが復活できた最も大きな理由は、読者ターゲットをシニア層からシニア女性層に絞り込んだことでしょう。
つまり、シニア層といっても男性と女性とでは好まれるコンテンツが違うという、あたりまえのようなことに着目したのです。
男性も女性も含めたシニア層としてしまうと、お金とか健康とかのテーマぐらいしかないのですが、女性誌とすることでファッション、美容、料理、インテリア、体型カバーなどとコンテンツが大幅に広がったのです。
その他の理由としては、
・特集を増やして、連載を減らすことで、マンネリ化を防ぐようにしたこと。
・読者のニーズをきめ細かく調査、分析し、それを記事や特集に反映させたこと。
などが挙げられるでしょう。
データ分析やPDCAを回すことで改善を繰り返していくロジカルな部分と読者の生の声に耳を傾けるアナログ的な部分をうまく併存させ、読者とともに作り上げていくという「共創」型メディアを目指しているところが素晴らしいと思います。
ハルメクは雑誌だけではない、ハルメクWEBの役割とは
月刊定期購読誌「ハルメク」とともに、もう少しトレンドや時代情勢を意識した記事をWebにアップしている「ハルメクWEB」という媒体も提供しています。
ハルメクWEBは、読者の顕在化した疑問にすぐ答えられるというWebの特性を生かしたもので、50代の読者が中心になっているようです。
雑誌定期購読だけではなく、WEBでの情報発信を通じて、「ハルメク」をもっと多くの人に知ってもらって、日本のシニア女性の悩みを解決する存在になっていきたいという考えなのだと思います。
まとめ
今回は、雑誌「ハルメク」の編集長である山岡朝子さんが2年間で雑誌の売り上げを倍増させた秘密などについて調べてみました。
絞り込んだターゲット層のニーズをどのようにしてつかまえ、それに答えるかという観点で、ブレずにやっていくことが大切なのだなと思いました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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